頸髄損傷者の起き上がり動作にみられる頭頸部反動動作の解析とコンピュータシミュレーション
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概要
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頸髄損傷者は寝返り, 起き上がりなどの姿勢変換動作において頭頸部の反動を利用し, 動作を遂行することが多くみられる。そこで本研究の目的はabst頸髄損傷者は寝返り, 起き上がりなどの姿勢変換動作において頭頸部の反動を利用し, 動作を遂行することが多くみられる。そこで本研究の目的は頚髄損傷者のADL動作にみられる頭頸部の反動動作についての動力学的作用を明らかにすることである。頚髄損傷者のADL動作にみられる頭頸部の反動動作についての動力学的作用を明らかにすることである。abst頸髄損傷者は寝返り, 起き上がりなどの姿勢変換動作において頭頸部の反動を利用し, 動作を遂行することが多くみられる。そこで本研究の目的は頚髄損傷者のADL動作にみられる頭頸部の反動動作についての動力学的作用を明らかにすることである。頚髄損傷による完全四肢麻痺者15名を対象とし, リクライニング姿勢から頭頸部の反動を利用した起き上がり動作を解析した。解析にはエリートシステムを用い, 体節のマーカーは8ヵ所とした。併せてコンピュータシミュレーションにより実験結果の検証を試みた。起き上がり可能な背もたれの限界角度は水平から50.9度であった。この角度から頭頸部の位置変化のみで起き上がることは全例不可能であり, 反動動作の重要性が確認された。データの分析から頭頸部のモーメントが減少するとき, 体幹のモーメントが増加しており, この時に頭頸部のモーメントが体幹に伝わったことがわかった。起き上がり限界角度と矢状面での体幹可動性との間には相関関係が認められ, 動作に影響を与える因子として体幹の可動性が示唆された。コンピュータシミュレーションにおいても実験と同様の傾向が得られ, 体幹可動性が起き上がり動作を容易にすることが確認された。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 1995-07-31
著者
-
国見 ゆみこ
神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション工学研究室
-
国見 ゆみ子
神奈川県総合リハビリテーションセンター 電気生理研究室
-
松本 琢磨
神奈川県総合リハビリテーションセンター
-
玉垣 努
神奈川リハビリテーション病院 作業療法科
-
別府 政敏
神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション工学研究室
-
別府 政敏
神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション工学研究科
-
松本 琢麿
神奈川リハビリテーション病院作業療法科
-
北村 啓
神奈川県総合リハビリテーションセンター神奈川リハビリテーション病院理学療法科
-
江原 義弘
神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション工学科
-
松本 琢磨
神奈川リハビリテーション病院
-
池田 恭敏
神奈川リハビリテーション病院作業療法科
-
小野田 英也
神奈川リハビリテーション病院理学療法科
-
土屋 辰夫
神奈川リハビリテーション病院理学療法科
-
森井 和枝
神奈川リハビリテーション病院理学療法科
-
北村 啓
神奈川リハビリテーション病院理学療法科
-
秋穂 験師
神奈川リハビリテーション病院作業療法科
-
野村 進
神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション工学研究室
-
北村 啓
神奈川リハビリテーション病院 耳鼻咽喉科
-
江原 義弘
神奈川県総合リハビリテーションセンター
-
北村 啓
神奈川リハビリテーション病院
-
江原 義弘
神奈川リハビリテーションセンター
-
森井 和枝
神奈川県総合リハビリテーション病院理学療法科
-
森井 和枝
神奈川リハビリテーション病院 理学療法科
-
松本 琢麿
神奈川県総合リハビリテーションセンター
-
野村 進
神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション工学研究室
-
國見 ゆみ子
神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション工学研究室
-
別府 政敏
神奈川県総合リハビリテーションセンター
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