牛における腸管出血性大腸菌O157の3年間にわたる調査(細菌学)
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概要
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長期間にわたり牛の糞便における腸管出血性大腸菌(EHEC)O157の分離率について調査した.本研究では,過去の調査により高いEHEC O157分離率を示した育成牧場を対象とした.1998年から2000年での糞便試料での分離率は10.6%(222/2104), 5.6%(181/3225), 5.6%(153/2744)であった.またEHEC O157が分離された育成牛は,46.9%(185/400), 36.8%(147/399),31.7%(130/410)であった.3年間を通した分離率の季節性には多様性が認められた.陽性個体のほとんどは,調査期間中に一度だけ本菌を排出し,2回または3回排菌した例は少なかった.本研究の結果,対象牧場はEHEC O157に高度に汚染していることが判明した.本研究からEHEC O157は,単一の牛の腸管内で長期間にわたり維持されているものではなく,牧場内の牛が新しい感染を繰り返すことによって,牧場全体で維持されているものと推察された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2004-07-25
著者
-
高橋 敏雄
農林水産省動物医薬品検査所
-
高橋 樹史
酪農学園大学獣医伝染病学教室
-
菊池 直哉
酪農学園大学獣医伝染病学教室
-
高橋 敏雄
動物用抗菌剤研究会
-
菊池 直哉
酪農学園大
-
菊池 直哉
酪農学園大学獣医学部獣医学科
-
菊池 直哉
酪農学園大学獣医学部
-
川田 耕司
酪農学園大学獣医学部獣医伝染病学教室
-
川田 耕司
酪農学園大学獣医学専攻博士課程
-
田村 俊樹
酪農学園大学獣医学部獣医伝染病学教室
-
江澤 綾子
酪農学園大学獣医学部獣医伝染病学教室
-
後長 史江
酪農学園大学獣医学部獣医伝染病学教室
-
斎藤 幸
酪農学園大学獣医学部獣医伝染病学教室
-
江澤 綾子
酪農学園大学獣医学専攻博士課程
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