ボツリヌスADP : リボース転移酵素,C3酵素に対する中和モノクローナル抗体の性状分析(細菌学)
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概要
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ボツリヌス菌が産生するC3酵素と呼ばれるADP-リボース転移酵素は,GTP-結合タンパク質の1つであるRhoAタンパク質にADP-リボースを転移し失活させる.ヒト神経芽腫GOTO細胞をC3酵素処理するとRhoAタンパク質の修飾の後,神経突起が誘導される.私たちはC3酵素に対しモノクローナル抗体を作成し,C302と名づけ,その性状を検討した.C302はC3酵素のタンパク質分解酵素処理して生じた小さなフラグメントには反応せず,C302のエピトープは立体構造依存性であると考えられた.C302はC3酵素の生物学的活性およびADP-リボース転移酵素活性を効率良く中和した.C302のC3酵素活性抑制と生物学的活性抑制における用量依存曲線は良く類似していた.C3酵素処理によって神経突起が誘導されているGOTO細胞に対しC302を反応させたところ,GOTO細胞の形態がC3酵素処理以前に復帰した.C3酵素とC302モノクローナル抗体は,RhoAタンパク質を介する細胞現象の解析研究に役立つと考えられる.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2002-09-25
著者
-
鎌田 洋一
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻
-
星 英之
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻
-
小崎 俊司
大阪府立大学農学部獣医公衆衛生
-
星 英之
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻獣医公衆衛生学研究室
-
星 英之
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻獣医公衆衛生学教室
-
長木 勇人
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻感染制御学大講座獣医公衆衛生学研究室
-
鎌田 洋一
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻獣医公衆衛生学研究室
-
小崎 俊司
大阪府立大学農学部獣医公衆衛生学教室
-
小崎 俊司
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 獣医感染症学教室
-
Hoshi Hidenobu
Department Of Veterinary Public Health Division Of Veterinary Sciences Graduate School Of Agricultur
-
鎌田 洋一
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻獣医公衆衛生学教室
-
小崎 俊司
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
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