Clostridium septicum α毒素の溶血活性と赤血球膜への結合(細菌学)
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概要
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種々の動物由来赤血球に対するClostridium septicum α毒素の溶血活性を比較検討した.反応温度の違いおよび赤血球のタンパク分解酵素処理は,α毒素に対する赤血球の感受性に影響を与えることがわかった.Proteinase K処理はマウス,イヌ,ウマ,ウシ赤血球の感受性を低下させたが,ヒツジ赤血球には変化が見られなかった.一方,ブタ赤血球ではproteinase K,トリプシン,キモトリプシンおよびリシルエンドペプチダーゼのいずれのタンパク分解酵素処理によってもα毒素の活性は増加した.Toxin overlayassayにおいてα毒素はマウス,ブタ,ウシ,ウマ,ニワトリ赤血球膜の分子量35〜45kDaの蛋白と結合した.ラットでは100kDaの膜蛋白と反応した.マウス,ラットおよびブタ赤血球膜をphosphatidylinositol-specific phospholipase C(PI-PLC)処理すると,α毒素結合蛋白は膜から遊離することがわかった.これらの結果は,α毒素はいずれの動物種においても特異的な赤血球膜蛋白と結合し,それらの蛋白はいずれもglycosilphosphatidyl-inositol-anchored protein(GPIアンカー蛋白)であり,このことがα毒素の動物種による溶血活性の違いに影響を与えていると考えられた.
- 2005-01-25
著者
-
小崎 俊司
大阪府立大学農学部獣医公衆衛生
-
向本 雅郁
大阪府立大学農学部獣医免疫学講座
-
小崎 俊司
大阪府立大学農学部獣医公衆衛生学教室
-
小崎 俊司
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 獣医感染症学教室
-
ハムオンベ バーナード
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科獣医感染症学研究室
-
向本 雅郁
大阪府大・生命環境・獣医感染症
-
幸田 知子
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科感染症制御学講座
-
向本 雅郁
大阪府立大学 農 獣医解剖
-
小崎 俊司
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
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