デンソウイルスを感染させたクロゴキブリの核磁気共鳴法による体内代謝の研究
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概要
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核磁気共鳴法を用いて, デンソウイルスを感染させたクロゴキブリ成虫の生体内代謝変化を調べた。1)核磁気画像法(^1H-MRI)で感染個体の中・後腸付近のT_1値(水のプロトン(^1H)縦緩和時間)の増大が認められた。2) ^<31>P核磁気共鳴スペクトロスコピー(^<31>P-MRS)で生体中のアルギニンリン酸とATPのシグナルが非感染個体で明瞭に認められたが, 感染個体では低下し, 嫌気的状態への体内代謝の変化が感染3日後から認められた。以上の結果から, デンソウイルスを感染させたクロゴキブリは外見上何ら変化を認めなくても, 個体の代謝系の変化が把握できた。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1989-12-15
著者
-
高橋 三雄
国立予防衛生研究所衛生昆虫部
-
堀 栄太郎
埼玉医科大学医動物学教室
-
松下 和弘
埼玉医大免疫
-
堀 栄太郎
埼玉医科大
-
高橋 三雄
予研衛生昆虫
-
梅田 雅宏
日本電子nmrグループ:(現)亀田総合病院
-
加藤 賢三
国立予防衛生研究所腸内ウイルス部
-
逢坂 昭
国立予防衛生研究所体液性免疫部
-
高橋 正和
国立予防衛生研究所衛生昆虫部
-
松下 和弘
日本電子NMRグループ
-
仁科 正実
埼玉医科大学寄生虫学教室
-
加藤 賢三
予研
-
加藤 賢三
国立予研腸内ウイルス部
-
Hori E
Saitama Medical School Saitama Jpn
-
仁科 正実
埼玉医科大学
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