トレハラーゼ阻害剤バリドキシルアミン A のヨトウガ幼虫に及ぼす影響の NMR スペクトルによる解析
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概要
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トレハラーゼ阻害剤バリドキシルアミンA (VAA, 10μg/insect)をヨトウガ終齢幼虫に注射すると体節筋の弛緩や背脈管膊動数の減少が起き, 1日後の中腸トレハラーゼ活性は90%阻害された.処理幼虫はその後蛹化不全で死亡した.体液主要成分への影響をNMRにより測定した.^<13>C-グルコースを注射してトレハロース合成能を調べたところ, VAAには影響されず活発であった.VAA処理1日後では, トレハロース濃度のみが上昇し, 他の成分への影響はなかった.トレハロースはその後も増加し続けたが, その他の成分は終齢5日目には減少した.前蛹期には, ほとんどの成分の濃度が上昇し, コリンとN-アセチルグルコサミンが出現した.前蛹期には変態に必要な成分が体液中に放出されるが, VAAの影響でエネルギー代謝に異常をきたした各組織ではそれらを利用できないために, 成分の蓄積が起きたと考えられる.
- 日本農薬学会の論文
- 1995-02-20
著者
-
高橋 正和
Department of Medical Entomology, National Institute of Infectious Diseases
-
堀 栄太郎
埼玉医科大学医動物学教室
-
松下 和弘
埼玉医大免疫
-
堀 栄太郎
埼玉医科大
-
亀田 幸彦
School of Pharmacy, Hokuriku University
-
竹田 敏
蚕糸・昆虫農技研
-
竹田 敏
National Institute of Sericultural and Entomological Science
-
亀田 幸彦
北陸大学薬学部
-
河野 義明
Department of Medical Entomology, The National Institute of Health
-
松下 和弘
Department of Medical Zoology, Saitama Medical School
-
仁科 正実
Department of Medical Zoology, Saitama Medical School
-
堀 栄太郎
Department of Medical Zoology, Saitama Medical School
-
Hori E
Saitama Medical School Saitama Jpn
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