頸髄海綿状血管腫
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概要
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患者は46歳,男性.1989年に,左頸部から後頭部にかけての感覚障害で発症し,MRlにて頸髄(C1〜C2)海綿状血管腫と診断されていた.今回,われわれの施設にて大きな神経脱落症状を呈することなく安全に腫瘍は全摘された.脊髄海綿状血管腫は非常に稀な疾患と考えられてきたが,近年のMRlに代表される画像診断の進歩によって,今後incidentalに発見される症例も含め,患者数の増加が予想される.脊髄海綿状血管腫は,全摘可能な腫瘍であり,適切な顕微鏡手術による治療を行えば合併症も少なく治癒可能であること,また,放置すれば長期的には出血を繰り返しながら症状が進行する症例が多いということを考慮すれば,診断が確定した時点で積極的に外科的治療を検討すべきであると思われる.
- 1997-04-20
著者
-
中原 一郎
京都大学医学部脳神経外科
-
菊池 晴彦
京都大学医学部脳神経外科
-
菊池 晴彦
神戸市立中央市民病院脳神経外科
-
菊池 晴彦
神戸市立中央市民病院 脳神経外科
-
吉 田和道
京都大学医学部脳神経外科
-
中原 一郎
社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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