ケニア産ツリフネソウ属2種の核形態
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概要
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ケニア産ツリフネソウ属2種,Impatiens hochstetteriとI. meruensis,の体細胞の核形態が初めて調べられた。2種とも2n=16であったが,間期,前期,中期の染色体の特徴について両者の間に著しい差異が認められた。特に,Impatiens hochstetteriの間期の核は30から35個の小さなクロマチン凝縮塊を持ち,"complex chromocenter type"を示すが,I. meruensisは14から16の凝縮塊しか持たない"prochromosome type"を示すことが分かった。間期核の形態のタイプは他の科では属内で一般に安定している。このことから,ツリフネソウ属における種分化の研究には,変異の大きい中期の染色体の特徴'(染色体数,核型)よりも,間期,前期の染色体の特徴のほうが有効に利用出来る可能性がある。
- 日本植物分類学会の論文
- 1991-06-25
著者
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