Nesaea属(ミソハギ科ミソハギ亜科)2種の核形態
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概要
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Nesaea属は4亜科31属からなるミソハギ科の1属で, 最も大きな亜科ミソハギ亜科に含まれる。主に南アフリカとメキシコに50種が分布している。これまで2種について染色体数の報告があるが, まだ, 属の染色体基本数は確定していない。この研究では, アフリカ産の2種Nesaea cordata HiernとN.aspera Koehneの核形態が初めて調べられた。その結果, N.cordataは2n=10, N.asperaは2n=30をもつが, 2種とも間期に"simple chromocenter type"を示し, 二次狭窄をもつ染色体を含む(2n=10の場合は1対, 2n=30の場合は3対)点で中期の核型は良く似ていることが分かった。この結果に基づき, これまで知られている報告と合わせ, Nesaea属の染色体基本数をx=5と確定した。また, ミソハギ亜科(28属)の原始的染色体基本数がx=8であることが推定されているため, Nesaea属と同様の派生的基本数x=5をもつDiplusodon, Lythrum(ミソハギ属), Peplisとの類縁についても議論した。
- 日本植物分類学会の論文
- 1997-01-28
著者
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