新熱帯産キワタ科3属の細胞学的研究
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概要
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熱帯アメリカに自生するキワタ科3属3種について,根端分裂細胞を用いて調べた体細胞染色体数を報告する。調べた3属3種の染色体数はすべて初めての報告である。染色体数は以下の通りである。Gyranthera caribensis(キワタ亜科分岐群)は2n=96,Quararibea aurantiocalyx(アオイ亜科分岐群)は2n=88,"Spirotheca" rosea(キワ夕亜科分岐群)は2n=88の染色体数をもつことが明らかとなった。また,今回の染色体の観察から,従来の分類システムのキワタ科の染色体数は一般的に2n=86から2n=92の範囲にあるとするBaum and Oginuma(1994)の提唱を基本的に支持できた。
- 日本植物分類学会の論文
- 2000-02-28
著者
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荻沼 一男
高知女子大学保育短期大学部
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荻沼 一男
高知女子大学
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ALVERSON WILLIAM
Environmental and Conservation Programs, The Field Museum
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BAUM DAVID
Department of Botany, University of Wisconsin
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Baum David
Department Of Botany University Of Wisconsin
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荻沼 一男
高知女子大・家政・生活理学
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Alverson William
Environmental And Conservation Programs The Field Museum
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