パパイア軸腐病に対する温湯ならびに蒸熱処理の効果
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概要
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パパイア軸腐病に対する温湯ならびに蒸熱処理の効果を検討した結果, 収穫した果実を48.9℃(120°F)の温湯に20分間浸漬した場合, 果実の中心部が47.2℃(117°F)に達するまで蒸熱処理した場合に比べて軸腐病の発生が少なく, また温湯・蒸熱処理を併用した場合には発生を著しく抑制した.このような処理果実の腐敗部位からLasiodiplodia theobromae(Syn.Botryodiplodia theobromae), Colletotrichum gloeosporioides, Fusarium sp.などの糸状菌が検出され, とくにL.theobromaeによる腐敗が目立った.L.theobromaeの感染初期に対する各処理の効果を明らかにするため, 接種果実を温湯, 蒸熱処理した結果, 接種24時間後に処理した果実は48時間後に処理した果実に比べて腐敗果率, 腐敗度ともに低かった.以上の結果, 収穫後できるだけ速やかに温湯・蒸熱処理することによって通常の航空輸送による流通段階での軸腐病の発生を著しく抑制するものと推察された.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1993-09-01
著者
-
矢口 行雄
東京農業大学農学部
-
中村 重正
東京農業大学農学部
-
矢口 行雄
東京農大地域環境
-
矢口 行雄
東京農業大学地域環境科学部
-
中村 重正
東京農大 地域環境科学
-
中村 重正
東京農業大学地域環境科学部
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