視線検出により焦点調節を補償する立体表示装置(<論文特集>3次元画像情報技術)
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概要
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疲れない立体表示の実現を目的に, 観察者の注視点を検出して, その注視点の奥行位置にディスプレイ面を移動する表示原理に基づく, 3D-DACを試作した.両眼視差のある画像を観察レンズを通して覗く構成で, リレーレンズの機械的な前後移動により, ディスプレイ面の奥行き位置を前後する.両眼の視線方向は, 同時にリアルタイムに測定する.光学系の設計において表示解像度と融像面積比(左右眼の共通表示領域)は, トレードオフの関係にあり, 共に大きくできない.試作機は, 水平視野角 : 約40゜, 水平解像度 : 約30画素/゜, およびリレーレンズ移動量 : 4.5mm(無限遠から20cm)の仕様を持つ.また実験機は, 以下の性能を持つ.(1)ディスプレイ面の移動時間は, 240ms以下であった.(2)視線検出誤差は約2゜であり, 2つの視線検出法を比較すると, 奥行きデータマップ法は正確だが, エッジ部で誤りやすいこと, 一方, 輻輳点法は若干不正確だが, 画像内容にかかわらず精度が安定していることがわかった.
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1996-09-20
著者
-
岸野 文郎
株式会社ATR通信システム研究所
-
志和 新一
株式会社ATR通信システム研究所知能処理研究室
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志和 新一
Atr通信システム研究所知能処理研究室
-
大村 克之
株式会社ATR知能映像通信研究所
-
大村 克之
ATR知能映像通信研究所
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