患者の自覚症状(訴え)及び患者背景の評価点を用いた医薬品副作用の推測に関する研究 : 第6報 薬剤性代謝障害
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Objectives: The purpose of this study was to develop, implement, and assess estimation procedures to prevent adverse drug reactions (ADRs), especially drug-induced metabolic disorders, based on the subjective symptoms (complaints) of patients. Methods: Our own database called CARPIS (Case Reports of Adverse Drug Reaction and Poisoning Information System) was started in 1987 and now contains ca. 23,000 case reports of ADRs. We extracted 264 cases of drug-induced metabolic disorders from CARPIS, such as hyperglycemia, hypoglycemia, and hypokalemia. Evaluation scores were created based on the subjective symptoms and the backgrounds of these patients. The scores were applied to the 264 cases to demonstrate their efficiency in estimation of ADRs. Results: The evaluation scores estimated ADRs as follows: 39.6% of the 96 hyperglycemia cases, 53.6% of the 84 hypoglycemia cases, and 59.5% of the 84 hypokalemia cases. The validity measures of the evaluation scores were estimated to be as follows: for hyperglycemia sensitivity (SE) =39.6%, specificity (SP) =99.0%, predictive value of positive test (PVP) =97.4%, positive likelihood ratio (PLR) =39.6, and negative likelihood ratio (NLR) =0.61; for hypoglycemia, SE=53.6%, SP=93.0%, PVP 86.5%, PLR=7.7 and NLR= 0.50; and for hypokalemia, SE-=59.5%, SP=99.0%, PVP=98.0%, PLR=59.5, and NLR=0.41. Conclusions: The proposed evaluation scores are a reliable estimation method to detect ADRs related to drug-induced metabolic disorders. The scores should be incorporated into the integrated ADR estimation system available at a Web site our institution is developing, along with other evaluation scores of drug-induced liver disorders, extrapyramidal symptoms, and leakopenia, and druy eruptions.
- 社団法人日本薬学会の論文
- 2002-09-01
著者
-
大津 史子
名城大学薬学部
-
鈴木 理恵
北陸大学薬学部薬物治療学教室
-
稲垣 員洋
名城大学薬学部
-
大津 史子
名城大学薬学部医薬品情報学研究室
-
矢野 玲子
金城学院大学薬学部
-
矢野 玲子
名城大学薬学部医薬情報センター
-
鈴木 理恵
名城大学薬学部医薬情報センター
-
榊原 仁作
名城大学薬学部医薬情報センター
-
榊原 仁作
名城大学薬学部
-
大津 史子
名城大学 薬学部医薬品情報学
-
稲垣 員洋
名城大学薬学部医薬情報センター
-
矢野 玲子
名城大学薬学部
関連論文
- 1歩進んだ医薬品情報学教育の確立を目指して--医薬品情報学教育およびOSCE(客観的臨床能力試験)の日米比較
- 29-P3-61 屋根瓦方式の導入による臨床薬剤師教育の構築(薬学教育,社会の期待に応える医療薬学を)
- P-319 臨床薬剤師教育における屋根瓦方式の導入と実践(17.薬学教育・生涯教育(認定)3,医療薬学の未来へ翔(はばた)く-薬剤師の薬剤業務・教育・研究への能動的関わり-)
- ウィルソン病とその薬物治療
- TPN液中Thiamine安定性と推定投与量に及ぼす光と亜硫酸水素イオンの影響
- 安定性データに基づく高カロリー輸液中のビタミン投与量に関するシミュレーション
- 薬学部新入生の病院薬剤師業務の見学Early Exposureの効果
- 25-A8-72 TPN 中安定性に基づくビタミン B_1 投与量に関する実験的検証
- 13P-5-10 高カロリー輸液中の安定性に基づくビタミン投与量に関する調査
- 30P3-112 PBLにおけるシナリオと学習レベルとの関係 : 目標とする学習効果を得るためには(薬学教育・生涯教育(認定),医療薬学の扉は開かれた)
- 微生物関連科目の効果的学習を目指した授業改善の試み
- P-320 薬学基礎教育を臨床教育に結びつけるための試み : PBL方式導入とその成果(17.薬学教育・生涯教育(認定)3,医療薬学の未来へ翔(はばた)く-薬剤師の薬剤業務・教育・研究への能動的関わり-)
- 13-7-27 耳鼻咽喉科領域の放射線療法に伴う症状に対する対症療法の検討
- 20-P3-513 医療の担い手となる薬学生のモチベーションを高めるPBLテュートリアル教育の推進を目指して(薬学教育(モデル・コアカリキュラム),来るべき時代への道を拓く)
- 01P3-120 平成17年度第1回名城大学薬学部OSCEの実施について(薬学教育・生涯教育(認定),医療薬学の扉は開かれた)
- 薬剤性不整脈のリスクファクターに関する研究
- 薬剤性重症型皮膚障害の起因薬剤および患者背景に関する研究
- 中毒性表皮壊死症とスティーブンスージョンソン症候群の患者背景に関する研究
- 薬剤師のための患者の自覚症状(訴え)および個人背景に基づく膠原病発症の可能性評価
- 患者の自覚症状(訴え)及び患者背景の評価点を用いた医薬品副作用の推測に関する研究 : 第6報 薬剤性代謝障害
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(最終回)胎児・新生児障害(下)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(49)胎児・新生児障害(上)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(48)一般的全身障害(下)その他の薬剤性ショック
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(47)一般的全身障害(中)アナフィラキシーショック
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(46)一般的全身障害(上)アナフィラキシーショック
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(45)精神障害(下)薬剤性意識障害
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(44)精神障害(上)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(43)免疫障害(下)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(42)免疫障害(上)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(41)皮膚障害:接触皮膚炎
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(40)皮膚障害--苔癬型・固定薬疹型等の皮膚障害(2)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(39)皮膚障害--苔癬型・固定薬疹等の皮膚障害(1)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(38)皮膚傷害(中)重篤な皮膚障害を中心に
- P2-179 後発医薬品に関する薬剤師への啓発を目的とした実態調査(一般演題 ポスター発表,後発医薬品,医療薬学の創る未来 科学と臨床の融合)
- 問題解決能力育成を目指した薬学型PBLと支援システム
- 21-P3-554 実務実習の自己評価とその解析(薬学教育(実務実習),来るべき時代への道を拓く)
- 21-P3-540 OSCEトライアルにおける事前学習トレーニングビデオの開発と評価(薬学教育(OSCE),来るべき時代への道を拓く)
- 29-P3-62 薬学実務実習を考える : 「評価」についての事例考察(薬学教育,社会の期待に応える医療薬学を)
- P-613 中毒性表皮壊死症(TEN)・スティーブンスジョンソン症候群(SJS)・薬剤性過敏症候群(DIHS)の患者背景に関する研究(8.有害事象・副作用(基礎と臨床)1,医療薬学の未来へ翔(はばた)く-薬剤師の薬剤業務・教育・研究への能動的関わり-)
- P2-178 後発医薬品におけるインタビューフォーム(IF)の記載状況調査(一般演題 ポスター発表,後発医薬品,医療薬学の創る未来 科学と臨床の融合)
- 国内医薬文献データベースの比較調査 : 後発医薬品に関する情報について
- DI業務(電子情報の活用) (新インタビューフォーム--徹底活用) -- (インタビューフォーム活用の実際)
- 20-P1-159 日本における医薬文献データベースの比較調査 : 後発医薬品に関する情報について(後発医薬品,来るべき時代への道を拓く)
- 20-P1-142 薬剤性間質性腎炎、薬剤性尿細管障害の患者背景及び自覚症状に関する研究(有害事象・副作用,来るべき時代への道を拓く)
- 問題識別・解決能力の育成を目指して (特集 薬学6年制における医薬品情報教育と図書館の役割--第9回医薬品情報学会シンポジウムより)
- 01P2-122 薬剤性不整脈(後天性不整脈)の原因薬に関する研究(有害事象・副作用(基礎と臨床),医療薬学の扉は開かれた)
- 臨床研究の種類と手法 疫学研究の進め方--臨床研究は難しくない (薬剤師による臨床研究の進め方--日常業務から医療薬学研究のシーズを育てる) -- (第2章 臨床研究の実際)
- 新薬くろ〜ずあっぷ(66)プラビックス錠25mg,75mg
- サプリメントの功罪
- 勤務薬剤師の研修にe-Learningを使いたい。どのようにすればよいだろうか (特集 インターネットを使った情報収集ナビ) -- (こんなとき,知りたい情報はこう探す)
- 診療・治療ガイドライン 活用指南(第2回)胃潰瘍
- 薬剤師による処方設計(6)薬剤性QT延長症候群--発症リスク回避のための処方設計
- 慢性心不全患者の服薬理解能力の低下:服薬能力判定試験(J-RACT)による検討(第4報)
- 名城大学薬学部での症例に基づく統合型PBL教育と実践
- P-198 プレドニゾロン散1%の分包により含量低下となる原因の検討(12.品質管理・製剤試験,"薬剤師がつくる薬物治療"-薬・薬・学の連携-)
- P-266 診療録と薬剤管理指導記録の一本化に関するアンケート : 医療チームで情報を共有することの有用性
- 12P-7-61 病棟 DI 活動の効率化を図る活動用紙作成の試み
- 薬物性白血球減少症の危険因子及び自覚症状に関する研究
- P2-187 医薬品インタビューフォームを情報源とした後発医薬品の評価(点眼薬)(一般演題 ポスター発表,後発医薬品,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 25-A7-48 腎排泄型薬物の投与計画に及ぼすクレアチニンクリアランス予測値と実測値の影響
- P2-158 健康食品・サプリメントによる健康被害の現状と患者背景の特徴(一般演題 ポスター発表,有害事象・副作用,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- P2-157 高齢者における副作用の現状と危険因子に関する研究(一般演題 ポスター発表,有害事象・副作用,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 安定性データに基づく高カロリー輸液中のビタミン投与量に関するシミュレーション
- 慢性関節リウマチとサイトカインバランス--病態解明のきざし
- P-132 ヘパリン生食液の適正注入量・濃度に関する物理化学的検討
- P-6 ワルファリンをプローブとした CYP2C9 の多型性に基づく薬物副作用発現の予測
- ヘパリン生食液の適正注入量・濃度に関する物理化学的検討
- P-57 3 剤併用 H. pylori 除菌療法開始後に見られた SU 剤治療患者の重篤な低血糖について
- Effects of an Aldose Reductase Inhibitor, 1-[(p-Bromophenyl)-sulfonyl] hydantoin, on Cataract Formation and Tissue Polyol Levels in Galactosemic Rats
- 有用化合物への変換を目指した天然物の化学修飾 : イオノフォア抗生物質Monensinの化学修飾
- 94(P31) 油糧種子に含有される抗酸化物質の研究 : ベニバナ油粕及び綿実油粕に含有される抗酸化物質の探索(ポスター発表の部)
- 25-P5-22 尿中 6β-hydroxycortisol/cortisol 比に及ぼす腎障害の影響
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(36)内分泌障害(下)生殖器障害を中心に
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(33)筋・骨格障害(下)骨格障害を中心に
- 薬科大学に附属薬局を
- 14-6-4 薬剤師が使用し易い副作用モニタリングカードの作成について
- 25-A7-62 糖尿病性腎症透析患者のそう痒症に対する/-Resk 軟膏の効果
- 患者の自覚症状(訴え)及び患者背景の評価点を用いた医薬品副作用の推測に関する研究(第1報)薬物性肝障害
- ラット横隔膜でのグルコースからのグリコーゲン合成におけるアノマー優位性
- 患者の自覚症状(訴え)及び患者背景の評価点を用いた医薬品副作用の推測に関する研究 : (第5報)消化器障害
- 患者の自覚症状(訴え)及び患者背景の評価点を用いた医薬品副作用の推測に関する研究(第4報) : 薬疹
- 医薬品の適正使用への医薬情報の応用研究 : 患者の訴え(自覚症状)及び患者背景の評価による副作用の推測
- 患者の自覚症状(訴え)及び患者背景の評価点を用いた医薬品副作用の推測に関する研究(第3報) : 白血球障害
- 患者の自覚症状(訴え)及び患者背景の評価点を用いた医薬品副作用の推測に関する研究(第2報) : 錐体外路障害
- Inhibition of Aldose Reductase by 3', 4'-Dihydroxyflavones
- Hypoglycemic Activity of Aldose Reductase Inhibitor, 1-[(p-Bromophenyl) sulfonyl] hydantoin
- 名城大学薬学部での症例に基づく統合型PBL教育と実践
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(31)筋・骨格障害(上)筋障害を中心に
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(27)代謝障害(下)糖代謝,脂質代謝を中心に
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(26)代謝障害(中)糖代謝,脂質代謝を中心に
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(24)神経障害(下)
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(23)神経障害-中-錐体外路障害を中心に
- 患者の訴えから気づく薬の副作用(18)循環器障害(下)
- 問題解決能力を育成するための薬学型PBL支援システムの構築と学習効果 (eラーニング環境のデザインと組織マネージメント/医療・看護・福祉分野におけるICT利用教育/一般)
- P-0828 臨床マインドに基づく薬剤・製剤探索に関する研究 : 消化管GVHDに用いる経口BDP製剤の市販化への検討(一般演題 ポスター発表,院内製剤・薬局製剤,Enjoy Pharmacists' Lifestyles)
- P-1160 薬学的管理に必要な情報に対する意識調査 : 外来がん患者を対象とした薬薬連携を通して(一般演題 ポスター発表,薬薬連携,Enjoy Pharmacists' Lifestyles)
- P1-650 臨床判断能力を養うためのシミュレーターを用いた演習の成果(薬学教育(その他),ポスター,一般演題,岐路に立つ医療〜千年紀の目覚め〜よみがえれ!ニッポン!薬の改革は我らが手で!)
- 米国薬学教育の進展 : これからの薬剤師教育
- Pharmaceutical Information Service. A Guide to Drug Information References.
- 土-6-S14-4 臨床判断能力向上のための共有プログラム : バーチャル症例からの学び方(ファーマシューティカルケアを目指したアドバンストPBL教育,シンポジウム14,再興、再考、創ろう最高の医療の未来)