ビーム空間ANBFの荷重初期値調整による収束速度の高速化
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概要
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DBFレーダに入射する複数の干渉波を実時間で抑圧するANBF(Adaptive Null Beam Forming)の一方式として, 干渉波到来方向に対応した補助ビームを選択することで, 適応フィルタの荷重数を低減できるビーム空間ANBF(以下, BS-ANBFと記す)が提案されている. 干渉波到来方向に対応した補助ビームを選択することで, 適応フィルタの荷重数を低減できるBS-ANBFは, 信号処理負荷を軽減できる有力な方式である. BS-ANBF用の適応アルゴリズムとしては, 演算量が少ないことから, LMS(Least Mean Squares)等の最急降下法に基づいたアルゴリズムが実装されることが多いが, 複数干渉波に対しては収束速度か遅くなり, 処理時間以内に荷重の調整を終えることが難しい. 一方, RLS(Recursive Least-Squares)等の最小二乗法に基づいたアルゴリズムは, 高速な収束特性が得られる反面, 荷重調整に逆行列演算を要するため信号処理演算量が多くなり, 許容される時間内に信号処理を完了するためには, H/W量の大規模化を招くことが予想される. そこで, 本稿では, 演算量の少ない最急降下法に基づいたアルゴリズムを用いて, BS-ANBFの荷重調整を高速化する一手法として, 適応フイルタ荷重の初期値を調整する方式を提案する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-08-13
著者
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