時間領域での周波数移動処理によるRASS信号処理方式

概要

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大気観測用ドップラーレーダと音波を併用することによって上空の温度を測定するRa-dio Acoustic Sounding System(RASS)では、音波伝播のドップラー速度をレーダ計測するため、一般のウィンドプロファイラよりも大きなドップラー速度を計測する必要がある。従来のRASSでは、COHO信号をオフセットさせて、見かけ上RASSエコーのドップラー速度を下げることにより、小さなFFT点数でRASSエコーの周波数解析を行う方式が採用されている。しかし、この方式では、地形エコーや大気乱流エコーのエイリアシングによる性能劣化などが問題となっていた。本報告では、まず従来RASS方式の原理を説明し、上記のような問題点のあることを明らかにした。それを踏まえて、フーリエ変換の周波数推移性を利用した信号処理での周波数オフセットにより、少ない演算量で従来の問題を解決する方式を提案した。さらに、計算機シミュレーションによりそのアルゴリズムの検証を行った。
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-05-21