気象レーダにおける二周波観測及び二重偏波観測の測定精度

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概要

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多周波および二重偏波観測機能を持つ気象レーダが、雲物理学など気象学研究に有効となると期待されている。本報告では、粒子の識別や降雨測定精度の向上に有効となる二重偏波観測やミリ波二周波観測による雲水量測定などの精度を計算機シミュレーションにより評価した。二重偏波観測に関しては、Xバンドレーダを仮定した偏波パラメータ推定精度について評価した。その結果、例えば強度5mm/hの降雨を観測する場合、途中に存在する20mm/hの強降雨領域の幅10km程度であれば測定精度の劣化は小さいことが分かった。二波長計測法による雲水量測定に関しては、雲底高度が変化しても、探知可能な雲の厚さはあまり変化しないことが分かった。このように、観測可能な雲の厚さが雲底高度にあまり依存していないのは、SN比の劣化の主要因が雲による減衰であるためである。本報告における検討結果を、今後開発を進める各種気象レーダのシステム設計に水平展開することが今後の課題となる。
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-04-27

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