偽目標の発生を低減するFMCWレーダ用距離・速度計測アルゴリズム
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概要
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FMCWレーダでは, 複数の目標に対して各々の距離と速度を計測する場合, アップチャープとダウンチャープの両変調モードにおけるエコーから抽出される複数のビート周波数において, 各自標に対応する対(pair)を決定する必要がある.装置の小型化を目的とした同相信号だけを検波するFMCWレーダでは、ビート周波数の正負の符号情報を抽出することができないため, 従来のFMCWレーダと比べ, 探索の対象となる対の組合せ総数が増大し, これに伴い誤った対が選ばれることによる偽目標の発生も増大する.本稿では, 同相信号だけを検波するFMCWレーダにおいて, 両変調モードにおけるエコーの周波数パワースペクトルから求めた電力差分結果を利用して, 両変調モードで抽出されたビート周波数を移動目標と静止目標に分別し, 各々で対を探索することで偽目標の発生を抑圧する距離・速度計測アルゴリズムを提案し, シミュレーションによる性能評価結果からその有効性を示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-01-28
著者
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桐本 哲郎
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
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三本 雅
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
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上原 直久
三菱電機株式会社
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上原 直久
三菱電機株式会社自動車機器開発センター
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稲常 茂穂
三菱電機株式会社 鎌倉製作所
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桐本 哲郎
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所
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