吃音者・児の聴覚言語処理における左右聴覚野の優位性 : 近赤外分光法脳オキシメータによる検討(音声言語・聴覚認知・対話/一般)
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概要
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吃音者・児の聴覚言語処理における大脳左右機能の分化異常について,多チャネル近赤外分光法を用いて測定した.音刺激には音韻もしくは抑揚の異なる最小対を用い,左右それぞれの聴覚野付近にて得られた総ヘモグロビン量のピーク値をもとに側化指数を算出し左右差を検討した.その結果,右利き吃音者群では成人・小児とも音韻・抑揚対比セッション間で側化指数に有意差がなく,言語処理の半球優位性がみられなかった.また,個人内の検定では,健常右利き成人の85%で音韻処理が左優位と判定できるのに対し,吃音者・児の80%は有意な左優位を示さず,逆に右優位となる被験者も存在した.これらのことから,吃音と言語処理の側性化の異常との密接な関連が示唆され,この手法により吃音者の聴覚性言語処理の機能異常を客観的に捉えられることが判明し,診断の客観的補助手段として有効であり,吃音の原因解明にも役立つ可能性が示された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-09-09
著者
-
田中 章浩
国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所
-
森 浩一
国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所
-
皆川 泰代
国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所
-
小泉 敏三
奈良県立医科大学耳鼻咽喉科学教室
-
小泉 敏三
国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所感覚機能系障害研究部
-
小泉 敏三
奈良県立医科大学 耳鼻咽喉科 学教室
-
佐藤 裕
国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所
-
小澤 恵美
国立身体障害者リハビリテーションセンター病院
-
小澤 恵美
国立身体障害者リハビリテーションセンター
-
森 浩一
国立身体障害者リハビリテーションセ 研
-
小泉 敏三
国立身体障害者リハビリテーションセンター
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