メロディ音高情報のリハーサルの性質(音声言語・聴覚認知・対話/一般)
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概要
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ピッチの一時的保持をおこなう「楽音ループ」のサブシステムである楽音リハーサルプロセスの性質について,二重課題法を用いて検討した.実験1では,二次課題としてピッチ生成課題をおこなうとき,一次課題の音韻のリハーサルには干渉しないが,ピッチのリハーサルには干渉が生じ,ピッチのリハーサルが音韻のリハーサルと独立していること,およびピッチのリハーサルに発話運動コードが関与していることが示唆された.実験2では,リハーサルを実行できるときには長いメロディの記憶成績が低くなるが,実行できないときにはメロディの長さによる成績の違いが消失し,ピッチのリハーサルも音韻のリハーサルと同様に系列的におこなわれることが示唆された.以上の結果は,楽音ループにおけるピッチリハーサルと音韻ループにおける構音リハーサルは独立していることを示す一方で,両者には発話運動コードが関与していること,系列的におこなわれることなどの共通点もあることを示している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-09-09
著者
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