車載カメラを用いた複数歩行者の実時間認識(ITS画像技術, <特集>ITS技術論文)

概要

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近年ITSでは, 歩行者の危険防止のために車載カメラを用いて歩行者の検知・警告を行う運転支援システムの開発が重要視されており, 特に複数の歩行者を実時間(ビデオレート : 30[fps])で検知する性能は実用上不可欠である.そこで本研究では, 運転支援システムのための基礎技術として, 車載カメラから入力される動的シーンにおいて複数動的対象(歩行者)を実時間で認識する手法を提案する.HSI表色系における色相情報と円形近似モデルを用いたModel Based Matchingにより歩行者の評価を行うことで, 複数歩行者の認識問題は評価関数の複数極大値探索問題に置き換えられる.しかし, 画像全体の評価値を計算していては実時間での実現が難しい.そこで本論文では, 人間の視覚情報処理における負荷低減機能である"注意"に着眼し, Hybrid GAにより注意機能を擬似的に実現することで, 実時間で効率良く複数極大値を探索する手法を提案する.また, 車載カメラより得られた動画像を用いた複数歩行者の実時間認識実験により提案手法の有効性を確認し, 更に歩行者の飛び出し認識実験により実用性能の検証を行う.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-02-01