参照信号間に相関がある場合のFiltered-x LMSアルゴリズムの収束速度の改善法

概要

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一般的な能動騒音制御(Active Noise Control: ANC)システムの多くは適応フィルタを用いたフィードフォワード制御システムであり, その適応アルゴリズムには主として, Filtered-x LMSアルゴリズム, あるいはMultiple error filtered-x LMSアルゴリズムが採用され, いろいろな応用例が報告されている. しかし, 騒音源が複数存在する場合についてのこれまでの研究は, 参照信号が騒音源と1対1に対応して, 独立に騒音源の信号が得られる場合がほとんどであり, 参照信号が独立には得られない場合については, 単に適応処理が可能であることが示されているだけで, 適応フィルタの収束特性については全く検討されていない. そこで, 本論文では, 騒音源が複数存在し, 参照センサに各騒音源の信号が混じり合って入力する場合, すなわち, 参照センサ出力間に相関がある場合について, はじめにFiltered-x LMSアルゴリズムにおける適応フィルタの収束特性を理論的に解析し, 参照センサ出力間に相関があると, 適応フィルタの収束特性が劣化することを明らかにする. また, 参照信号間の相関を除くフィルタを付加することにより, その収束特性を改善する一手法を提案し, 提案法の有効性を理論およびシミュレーションにより検証する.
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-02-25

参照信号間に相関がある場合のFiltered-x LMSアルゴリズムの収束速度の改善法

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