部分アレイによる周期音の音響ホログラフィ高精度推定法

概要

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周期音に対する音響ホログラフィ法では、ホログラム面(観測面)の口径を大きくするために、しばしば部分アレイ(一次元センサアレイ)を順次走査していく方式がとられている。その中で現在最も有効であり、多くのホログラフィ測定装置に採用されている参照波センサを用いたクロススベクトルによる方法では、参照センサには測定対象となる音の直接波のみが入り、反射波や外部雑音が入らないことを要求する。そのため、実際には反射音や外部雑音が参照センサにも混入することによる測定精度の劣化がみられる。そこで本論文では、ある着目した周期音を発生する音源に対して部分アレイによって波形推定を行い、その推定波形を用いて同期をとる音響ホログラフィ推定のための新しい方法を提案する。この方法では推定波形を参照信号とするので、外部雑音や反射波の影響は従来の方式に比べ、部分アレイのセンサ数に反比例して小さくなる。また、参照波センサを必要としないので、装置コストと参照波センサの配置に関する繁雑性が低減される。さらに、本手法で求めたホログラフィ再生像は、目的音に無相関な雑音を抑制する効果も期待できる。本論文では、実音場に即したシミュレーション及び実験を行い、本方式による音響ホログラフィ計測の有効性について検討を行っている。
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-04-23

部分アレイによる周期音の音響ホログラフィ高精度推定法

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