薄膜伝送線路の導体損
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概要
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有限膜厚に対しても適用可能な表面インピーダンスを用いて伝送線路の導体損に着目した検討を行い, 導体損が最も小さくなる最適導体厚が存在しそれは表皮の深さ(skin depth)のπ/2倍であることを予測した.次いで導体の厚さと幅を変えた薄膜マイクロストリップ線路を用いて伝送損の測定を行い, 最適導体厚は表皮の深さのπ/2倍付近に存在することを確認した.またこれらを検討する過程で導体損の簡便な計算法としてよく用いられている"Incremental Industance Method"と表面電流密度の関係を示すと共に, 多層導体の導体損計算を可能にした.従来は導体厚が「表皮の深さの3倍以上」あれば導体損は十分小さいと言われてきたが, 今回の検討により約半分の導体厚で導体損が小さくなることを示すことができた.これにより伝送線路の高性能化が図れるだけでなく, 金などの貴重な配線材料や製造コストの削減への寄与も期待できる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-08-25
著者
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