群遅延に基づく位相の聴覚的距離尺度
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概要
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本稿では, 刺激音を用いた主観評価の結果に基づく位相スペクトルの距離尺度を提案する.主観評価実験に用いた刺激音は, 振幅スペクトルが平坦で, 位相スペクトルが群遅延領域の特定の帯域のみに値を持つものである.主観評価実験は, 群遅延が値を持つ帯域の中心周波数と帯域幅を固定し, 群遅延のピーク値を変化させたときに刺激音の類似度の変化を調べたものである.その実験では, 群遅延の中心周波数に拘らず, 刺激音のピーク値が-1msから2msのときに, 刺激音は, 零位相であると判断されることが分かった.さらに, 群遅延の帯域幅が1ERBよりも小さい場合には, 群遅延の中心周波数に拘らず, 群遅延の値が-8ms以下もしくは10ms以上であれば, 刺激音どうしは互いに似ていると判断される傾向にあることが分かった.この結果に基づき, 類似度を近似する計算式の導入を行った.提案法では, 群遅延のピーク値が異なる二つの刺激音間の類似度を, ピーク値に応じて楕円周上に配置した点の間のユークリッド距離により求める.この計算式により, 類似度が精度良く近似できることが分かった.
- 2001-09-21
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