上肢運動機能評価システムによる各種運動疾患の識別 : ハイブリッドニューラルネットワークによる疾患識別

概要

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従来から, 臨床における運動失調症の検査は定量性に欠けるという問題がある.そこで, われわれは上肢運動機能評価システムを開発し上肢運動機能の定量的評価を行っている.そのシステムを用い, パーキンソン病(PD)患者, 脊髄小脳変性症(SCD)患者などの上肢の機能についていくつかの知見が得られた.しかし, ニューラルネットワークを用いた健常者, PD患者, SCD患者の三者間を同時識別可能な自動診断システムは未だ開発されていない.本研究では, まず二者間識別を試みた.まず, システムを用いて, PD患者とSCD患者の上肢運動機能の特徴を捉える.課題は指標追跡描円運動課題を課した.これにより各疾患者とも, ずれ, 遅れ, 描円のなめらかさ, 震えを表す指標値が健常者のそれを逸脱する例が多かった.これらの指標を用いて, 健常者, PD患者, SCD患者, のニューラルネットワークによる二者間識別を行った.その結果, 全ての二者間において100%の識別が可能であった.
2005-01-22