事象関連電位を用いた自己認識プロセスについての研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
自己認識には,身体感覚,記憶,社会への適合など,さまざまな側面があり,近年,認知神経科学の分野においても非常に注目されているテーマのひとつである.本研究では時間分解能に優れた事象関連電位(event-related potential, ERP)を用いて,自己認識における脳内プロセスの解明を試みた.被験者に対し,自己顔画像と既知他者顔画像をランダムに視覚刺激した際に,124チャンネルの電極から得られた誘発電位を比較することで,自己顔画像に対する情報処理の時間的過程を調べた.解析の結果,自己顔画像刺激後500 msecにおいて,正中頭頂部(Pz)に特に大きな誘発電位が観察された.現れたピークは他者顔画像刺激時においてはみられなかったことから,自己顔情報処理特有の反応ではないかと示唆された.
- 2010-01-21
著者
-
村山 伸樹
熊本大学自然科学研究科
-
村山 伸樹
熊本大学大学院 自然科学研究科
-
伊賀崎 伴彦
熊本大学大学院自然科学研究科
-
林田 祐樹
熊本大学大学院自然科学研究科
-
村山 伸樹
熊本大学大学院自然科学研究科
-
村山 伸樹
熊本大学
-
藤野 梨香
熊本大学 大学院自然科学研究科
-
村山 伸樹
熊本大学工学部電気システム工学科
-
藤野 梨香
熊本大学大学院自然科学研究科
-
林田 祐樹
熊本大学大学院・自然科学研究科・情報電気電子工学
-
伊賀崎 伴彦
熊本大 大学院自然科学研究科
-
林田 祐樹
大阪大学大学院工学研究科 電気電子情報工学専攻
関連論文
- 事象関連電位による視聴覚音声知覚の検討 : N1成分とP2成分による言語間比較
- 事象関連電位を用いた記憶に関する基礎的研究
- 低出生体重児における生体信号の長期的な変化 : 入院時と退院時の比較
- 携帯型機器(MemCalc-Makin2)で記録した心電図指標による睡眠状態の評価
- 石臼挽きそば粉の特性に及ぼす保存の影響
- 神経細胞における形態と入出力特性との関係 : モデル細胞を用いたシミュレーション解析
- 心エコー図検査による高血圧の心機能に及ぼす影響についての検討
- 表面筋電図用アクティブ電極は嚥下運動機能評価に適用可能か?
- 幼・小児期における上肢運動機能の定量化 : 視標追跡等速描円運動能力の発達に関して
- 視標追跡運動によるジストニア患者の上肢運動機能障害の定量的評価