共通極・留数モデルに基づく室内伝達関数の補間と外挿
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
室内伝達関数を共通極とそれらの留数で表現する共通極・留数モデルを提案する。本モデルにおいて, 留数は物理的に室内の固有関数に対応しており, 留数の値の音源・受音点位置に対する変化は, 固有関数に基づいた簡単な形式の関数として表される。一方, 共通極は, 室内の固有周波数に対応し, 音源・受音点位置に対し不変である。従って, 本モデルは, 室内伝達関数の変化を簡単な関数形式を持つ留数のみを用いて表現できる。また, 筆者らは, 本モデルに基づいた室内伝達関数の補間及び外挿手法も提案する。本報告では, 直方体室において, 音源位置を固定し, 受音点位置をある軸方向に移動した際の留数の変化を, 余弦関数あるいはARモデルで近似し, 留数の値を推定した。いくつかの測定したインパルス応答から求めた共通極とその留数を用いて, 補間と外挿を試みた結果, 低周波領域ではあるが, 補間性能が従来の線形補間に比べ大幅に向上すること, 及び観測領域外の室内伝達関数の外挿が行えることが分かった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-08-09
著者
-
金田 豊
NTTヒューマンインタフェース研究所
-
羽田 陽一
NTTヒューマンインタフェース研究所
-
北脇 信彦
筑波大学 電子・情報工学系
-
北脇 信彦
NTTヒューマンインタフェース研究所
-
金田 豊
東京電機大学工学部情報通信工学科
-
羽田 陽一
Ntt
-
羽田 陽一
日本電信電話株式会社 Nttサイバースペース研究所
関連論文
- オーディオ・インタフェースの入出力フィルタ特性の検討
- 雑音に起因する誤差を最小化するインパルス応答測定信号
- 楽音と音声の双方に適用できる客観品質推定尺度の検討(ワイヤレス環境でのアプリケーション品質,P2P/アドホックネットワーク,画像符号化ストリーム技術,信頼性,一般)
- IP電話における中国・日本・欧米のMOS評価特性の比較(五感メディア,映像/音声サービスの品質,ネットワークの品質・QoS制御,次世代ネットワークアーキテクチャ,仮想空間におけるユーザコミュニケーション,一般)
- 多段処理によるブラインド残響抑圧処理の性能向上
- 大規模マイクロホンアレイによる発話方向推定の検討(音響信号処理/一般)
- B-11-1 IP網における音声の客観品質評価に用いる擬似音声信号の検討(B-11.コミュニケーションクオリティ,一般セッション)
- CQ2010-35 超高速インターネット衛星きずなを用いた遠隔授業における映像・音声品質の評価(一般,映像配信・コミュニケーションを支える品質技術,一般)
- 空間パワースペクトルの主成分分析に基づく時間断続信号の検出(音響信号処理/聴覚/一般)
- CQ2010-27 ディジタル通信網における音声品質評価法の研究と国際標準化(特別講演,映像配信・コミュニケーションを支える品質技術,一般)
- 室内マイクロホンアレイを用いた実時間発話方向推定
- A-19-8 タッチパネルのための音像定位インタフェースの検討(A-19.福祉情報工学,一般セッション)
- 雑音抑圧された音声の主観・客観品質評価法
- 2次元長方形音場で発生するスウィープエコー
- 音場の逆フィルタ処理に基づく能動騒音制御
- 伝達特性の傾向を勾配ベクトルに反映させる適合アルゴリズム
- デュオフィルタ方式音響エコーキャンセラの固定小数点DSPによる実現
- 鉄道車両内部の音響特性について
- オーディオビジュアル品質の標準化の動向
- 符号化音声品質客観評価尺度の性能評価
- 音響システムとディジタル処理技術・その現在と将来 : 電子情報通信学会編「音響システムとディジタル処理」をベースとして
- インタレース映像を対象としたMPEG-2/H.264イントラ再符号化方法の検討
- サブバンドエコーキャンセラにおけるフィルタ係数更新ベクトルの平坦化の検討
- B-11-2 雑音抑圧音声の総合品質推定モデルを適用したフルリファレンス客観品質評価法(B-11.コミュニケーションクオリティ,一般セッション)
- B-11-11 時間離散ひずみの評価を考慮した擬似音声信号の検討(B-11.コミュニケーションクオリティ,一般セッション)
- B-11-12 中国と日本のMOS評価特性の比較(B-11.コミュニケーションクオリティ,一般セッション)
- BS-8-3 雑音抑圧音声の品質推定モデルを用いたノンリファレンス客観品質評価法(BS-8.次世代ネットワークにおける新たなサービス提供を目指したQoS関連技術,シンポジウムセッション)
- BS-8-4 映像品質と音声品質との相互作用を考慮したマルチメディア品質の推定モデル(BS-8.次世代ネットワークにおける新たなサービス提供を目指したQoS関連技術,シンポジウムセッション)
- 音声・音響技術の福祉への応用とその品質評価
- 共通極・留数モデルに基づく室内伝達関数の補間と外挿
- マルチメディア研究最前線(最終回)福祉に貢献する音声・音響技術
- 近接音場型マイクロホンアレー
- 近接音場型マイクロホンアレーの検討
- 音声会議用マイクロホン
- 衛星きずな(WINDS)を用いた遠隔授業実験(衛星,移動通信におけるアンテナ・伝搬技術,一般)
- 多段処理によるブラインド残響抑圧処理の性能向上
- BS-5-4 雑音抑圧音声のMOSと単語了解度の客観推定(BS-5.QoE最前線-情報通信サービスにおけるユーザ体感品質-,シンポジウムセッション)
- 「マルチメディアを支える高能率符号化」の小特集にあたって (<小特集>マルチメディアを支える高能率符号化)
- 音声認識・音声合成
- ATM ネットワークにおける音声伝送について
- 複合Normalized LMS (NLMS)法モデルを用いたアフィン射影法の収束特性の検討
- 射影アルゴリズムの収束特性について
- ハンドセットへの雑音抑圧マイクロホンアレー適用の検討
- 高速FIRフィルタリング算法を利用した射影法
- Filtered-x構成に対する高速射影アルゴリズムの適用について
- 音源方向推定法の室内残響下での性能評価
- 室内での音源方向推定に及ぼす虚像音源の影響
- 残響下における音源方向推定法について
- インパルス応答の測定結果に含まれる誤差の検討
- M系列を用いたインパルス応答測定における誤差の実験的検討
- M系列信号を用いた非線形歪の推定について
- 整形残響室内で知覚される低速度sweep音の生成機構
- 直方体残響室で知覚されるsweep音について
- 残響室内で知覚されるsweep音の周波数成分の検討
- NTT武蔵野研究開発センタ新音響実験棟について
- 直方体残響室内で知覚されるsweep音について
- 二入力残響除去における帯域分割処理の検討
- 入力相関行列の最小固有ベクトルを用いた二入力残響除去の検討
- 二層構造のフィルタ構成を用いたBlind Deconvolutionについて
- DCTと動きベクトルを極力継承して再量子化雑音を低減するインタレース映像用MPEG-2/H.264再符号化手法(画像・映像処理)
- BT-1-3 超高速インターネット衛星WINDS「きずな」を用いたアジアの大学との遠隔教育実験(BT-1.新たな衛星利用、衛星応用,チュートリアルセッション,ソサイエティ企画)
- 音響結合低減用サブスピーカを持つ小型拡声通話装置の検討
- マスキング効果を用いた低歪み雑音低減方式における効果的な原音付加率の検討
- 相互相関の変動付加処理に適したステレオエコーキャンセラの構成の検討
- STSA推定に基づいた非線形エコー抑圧と適応フィルタの組合せ
- マスキング効果を考慮した低歪み一入力系雑音低減方式の検討
- 損失制御を用いた帯域分割型雑音低減方式について
- ステレオエコーキャンセラにおける収束改善のための前処理方式の検討
- 射影アルゴリズムを用いたサブバンドステレオエコーキャンセラ
- 周波数帯域における音響エコー経路の変動特性を反映させたサブバンドESアルゴリズム
- サブバンドエコーキャンセラのプロトタイプフィルタの検討
- エコーキャンセラ用SSBサブバンド射影アルゴリズム
- B-11-19 楽音と音声の双方に適用できる客観品質評価法の検討(B-11.コミュニケーションクオリティ,一般セッション)
- 室内伝達開教のモデル化 (音場・音響信号のモデルとその分析)
- 音響の物理的性質の積極的な利用
- 共通極・留数モデルを用いた室内伝達関数の推定について
- 室内伝達関数の共通極とその留数の変化について
- 室内伝達関数の前極モデルに着目した残響抑圧について
- マルチチャネル拡声通話系の音響結合量について
- マイクロホンアレーを用いた音声認識収音系の基礎検討
- 音響エコーキャンセラ用デュオフィルタコントロールシステム
- ES射影アルゴリズムの音響エコーキャンセラへの適用
- 高性能音響エコーキャンセラの開発
- ES射影アルゴリズムを用いたデュオフィルタ構成のエコーキャンセラの検討
- 通信システムにおけるマイクロホンアレーの応用
- 騒音下音声認識のためのマイクロホンアレー技術 ( 音響信号処理による音声認識性能の改善)
- 複素射影サブバンドエコーキャンセラに関する検討
- 室内音場伝達関数の共通極・零モデル化
- 拡声通信システムにおける周波数帯域別所要エコー抑圧量の検討(その2)
- 音響エコー経路の変動特性を反映させたRLS適応アルゴリズム
- 雑音抑圧音声の主観・客観品質評価法
- ITUにおける通信品質の主観及び客観評価法の標準化動向
- ITUにおける通信品質の主観及び客観評価法の標準化動向
- マイクロホンアレーによる指向性制御 (マイクロホンアレー)
- インパルス応答測定における誤差の検討
- マイクロホン系におけるディジタルフィルタの応用 : 不要な音を取り除く技術
- 適応型雑音抑圧マイクロホンアレー(AMNOR)の指向特性
- 劣決定音源分離のための分離音声のケプストラムスムージング
- 特別講演 音情報通信のディジタル化を求めて : 音声及び音楽信号の符号化と品質評価法 (通信方式)
- 特別講演 音情報通信のディジタル化を求めて : 音声及び音楽信号の符号化と品質評価法 (コミュニケーションクオリティ)