視覚心理現象を説明できる局所運動信号統合モデル
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概要
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視覚野に存在する運動検出器は局所的な受容野を持つことが知られている.物体の移動をこの局所的な受容野を通して検出する場合,検出された速度ベクトルは一般に物体全体の速度ベクトルとは異なる。しかし,我々は物体全体の速度ベクトルを正しく知覚することができる.従って大脳にはローカルな受容野を持つ運動検出器から得られた運動信号を統合し物体全体の速度ベクトルを計算する機構が存在すると考えられる.移動する物体が剛体の場合は点の対応関係がわかれば速度ベクトルを特定できる.しかし、対応問題を解くためには複雑な計算が必要であるが,このような単純な運動検出は視覚プロセスの比較的初期の段階で行われると考えられるので対応問題を解いているとは考えにくい.そこで物体上の各点の対応問題を完全に解くことなしに剛体の正しい速度ベクトルを特定できる計算方法を考える必要がある.本研究では物体を剛体と仮定し、剛体の速度ベクトルを正しく検出できる局所運動信号の統合モデルを提案し,そのモデルを用いていくつかの視覚心理現象を説明する.最後に数値実験を行い提案するモデルが所期の動作をすることを確認する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-03-27
著者
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