動視覚刺激に対する知覚形成の計算モデル : 運動物体の位置と速度ベクトルの検出
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概要
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我々が動きながら外界を観察する場合,網膜像全体に動きが生じることになる.しかし,そのような状況においても,我々は実際に動いているものと動いていないものとを瞬時に区別することができる.また,動いている物体の位置,速度ベクトルと自己の運動状態をほぼ正確に検出することができる.これまで,動視覚刺激に対する知覚現象を説明することのできるモデルがいくつか提案されているが,これらのモデルでは自己が静止している場合のみを扱っていた.しかし,眼球等,身体の全ての部位が静止している場合は希であり,一般的には網膜像は絶えず動いていると考える方が自然である.従って,より一般的な動視覚剌激に対する知覚現象を考える場合には,空間的な眼球の変位による像の動きも考慮する必要がある.本研究では自己が動いている場合も含めた,より一般的な動視覚剌激に対する知覚の形成過程を考える.そのモデルの一つとして,身体の動きにより網膜像の全体が動いている場合でも,運動物体の位置とその速度ベクトルを検出する機能に着目し,その機能を実現できる計算モデルを提案する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
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