2方向運動刺激による運動残効の分離
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概要
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直交方向に異ったスピードで運動する2つのドット群を順応刺激とした場合の運動残効(MAE)について報告する.テスト刺激は運動方向がランダムかつ独立に変化するドットから成る2つのランダム運動ドット群であり,それらのスピードは2つの順応スピードに等しい.心理実験の結果,2つの順応ドット群により生じる2つのMAE成分が分離されるか否かは,テスト刺激のコントラストに依存することが確認された.すなわち,実験に用いたどの順応スピードペアにおいても,(1)テストコントラストが高い場合はMAEが2方向に知覚されること,(2)コントラストが低い場合は1方向に知覚されること,が確認された.このことは,視覚系のスピード処理系がマルチチャネルになっていることを示唆する.
- 2004-03-10
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