VP帯域可変ATM網におけるPre-plan型とReal-time型故障復旧方式の比較評価
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概要
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B-ISDN実現に向けての有望な通信網であるATM網においてはVirtual Path(VP)の概念が導入されている. ATM網において網内物理リンクの利用率を最大限に利用するために, VPCの帯域を通過トラヒックの変化に従って変更させるSelf-sizing技術やBandwidth-control等が提案されている. 将来のATM網においてこれらの技術を適用することにより, VPCの帯域が時間的に変化するVP帯域可変ATM網の構築が可能となり, 低コストサービスを提供できる経済的なB-ISDNの実現が期待される. B-ISDNに不可欠な必要条件の一つに故障に対する網の信頼性が挙げられる. 高信頼網実現のため, 故障発生時に故障VPを自動的に再ルートするというセルフヒーリング方式が提案されている. しかし, 従来のセルフヒーリング方式は, VP帯域が固定であるという前提の下で提案・評価されており, 将来有望なVP帯域可変環境がセルフヒーリング方式に考慮されていない. そこで, 本稿ではVP帯域可変ATM網環境におけるセルフヒーリング方式の性能を検討する. セルフヒーリング方式は, 迂回経路の決定方針に基づきPre-plan型方式とReal-time型方式の2つに分類される. 本稿ではまず, 具体的に確立されていないVP帯域可変ATM網上でのセルフヒーリング方式性能評価用の簡単化モデルを開発する. 次に, そのモデルを使用し, 両方式の性能を比較評価する. 評価結果より, 本稿で注目したVP帯域可変ATM網の環境においては, より少ない予備容量を必要とし, 想定外故障に対しても柔軟に対応できるReal-time型方式の方が有効であることが明らかとなった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-12-19
著者
-
池田 博昌
大阪大学工学部
-
戸出 英樹
大阪大学工学部通信工学科
-
池田 博昌
大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻
-
池田 博昌
大阪大学工学部通信工学科
-
ウィプシワラクン コムウット
大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻
-
ウィプシワラクン コムウット
大阪大学工学部通信工学科
-
戸出 英樹
大阪大学工学部
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