SOMとニューラルガスの直積モデルによる情報分離について : 視覚入力から位置と向きの分離(<特集>「脳・認知科学」及び一般)
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概要
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ロボットが部屋の中を動き回る状況において,画像など視覚センサーからの入力はロボットの位置と向きに依存して決まる.ロボットの位置や向きを知るためには,高次元の入力情報(画像など)から,部屋の位置(2次元)と向き(1次元)という二つの情報を分離する必要がある.コホネンの自己組織化マップ(SOM)は,このような高次元のデータを要約し重要な変数を取り出すことに利用できる.ただし,入力信号空間中で隣接する領域はSOM上でも隣接する素子に表現される性質がSOMの特徴であるから,障害物のある部屋や正方形ではない部屋の構造を自己組織的に獲得することは難しいことが知られている.本稿では,円環状のSOMをロボットの向き情報の自己組織化に用いる一方,未知の部屋の形に対応するため,位置情報の自己組織化に,様々な位相構造をもつ入力信号に対応できるニューラルガスを用い,二つの自己組織化モデルの学習アルゴリズムを組合せたモデルを提案する.計算機シミュレーションにより,視覚入力からロボットの位置と向きの情報を自己組織的に抽出できることを示し,学習アルゴリズムの有効性を確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-01-19
著者
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