0次減衰する連想記憶モデルの記憶容量に関する研究(一般,複雑系とニューロコンピューティング)
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概要
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短期記憶の場として目される海馬とその周辺では,シナプスの死滅・新生が観測されている.生理学的実験により,強度の小さいシナプスほど死滅されやすいことがわかった.本研究では計算論的観点から,ネットワーク内のシナプス新生が及ぼす記憶への影響を調べるため,0次減衰するHopfieldモデルを用いて数値実験を行った.実験結果より,シナプス新生はネットワークのオーバーロードを回避し,最近の記憶を安定して保持する役割を担う可能性があることがわかった.また,0次減衰モデルの記憶容量はシナプス新生数に相当する減衰率αに依存することを示す.さらに,β次減衰モデルへと拡張し,シナプス減衰項の次元が及ぼすモデルの記憶特性への影響について調べた.その結果,次元が充分大きいところではモデルの記憶特性が一定になることがわかった.
- 2012-01-19
著者
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青西 亨
大阪大学基礎工学部生物工学科
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倉田 耕治
琉球大学工学部
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宮田 龍太
琉球大学大学院理工学研究科
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宮田 龍太
東京工業大学
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倉田 耕治
琉球大学
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青西 亨
東京工業大学大学院 総合理工学研究科
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綴木 馴
岡山理科大学:京都大学大学院情報学研究科
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綴木 馴
岡山理科大学工学部知能機械工学科
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宮田 龍太
東京工業大学大学院総合理工学研究科|日本学術振興会特別研究員dc
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