2光源ホトメトリックステレオ法による多面体の形状復元と反射率の推定

概要

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1枚の画像からのShape from Shadingの方法では滑らかな表面をもつ物体,また,線画解釈の利用により,反射率既知の多面体形状を一意に復元できる.一方,ホトメトリックステレオ法では,形状と反射率を推定できるが,法線ベクトルを求めるのに,最低三つの方向の異なる光源による照明が必要で,物体形状を復元できる部分は三つの光源すべてで照明される領域に限定される.本研究では,カメラを固定し,二つの異なる方向の光源で得られた2枚の画像だけを用いて,凸多面体表面の反射率を推定し,その形状を復元する方法を提案する.2枚の濃淡画像から多面体の面の法線ベクトルを推定するには,あいまい性が残るが,こう配空間で,二つの面を表す点の連結線が画像中の二つの面で構成されたエッジと直交するという拘束条件を利用すると,面の法線ベクトルを唯一に決めることができ,更に,反射率を推定することも可能である.本論文では,2枚の画像を用いたホトメトリックステレオ法により多面体の形状復元と表面の反射率を推定する方法を提案し,解の唯一性の検討を行い,合成画像と実画像について得られた良好な実験結果を述べる.
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-02-25