入力特徴量の自動選択をともなうニューラルフィルタによる医用X線動画像の画質改善(<特集>21世紀のコンピュータセキュリティ技術)

概要

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本論文では, 目的とする信号処理に関連する特徴量を入力に加えた, 新しいニューラルフィルタ(Neural Filter with Features, 以下, NFFと記す)を提案し, ニューラルフィルタ(NF)の性能向上を試みる.目的とする信号処理に対して必要な特徴量を, あらかじめ知ることは困難であるため, NFFの学習を通して入力特徴量を自動選択し, 合理的なNFFの構造を得る方式を提案する.本方式によりNFFを得るという枠組みを医用X線動画像の画質改善に応用する.この応用では, 動画像のエッジ保存平滑化が目的の信号処理であるため, a)エッジ, b)ノイズ除去, c)対象の動きに関連する特徴量を選出した.これらの中から, 学習の収束条件を満たす最低限の特徴量を自動選択し, 応用問題に適したNFFの構造を決定する.NFFと単純なNFとの比較を行い, 単純なNFにおいて問題となっていた, 対象のエッジの保存性が向上することを示す.従来型の動画像処理フィルタとの画質の比較評価および定量評価により, NFFが動きをともなう対象のエッジ保存平滑化性能に優れることを示す.
一般社団法人情報処理学会の論文
2001-08-15