MIMO システムにおいて部分ビット判定を利用した尤度判定方法を用いた際の 16QAM の信号点配置に関する検討(移動通信ワークショップ)

概要

論文の詳細を見る
近年、移動体通信において大容量のディジタルデータを限られた周波数で伝送するための技術が要求されており、それを実現するための一方法としてMIMO技術が注目を集めている.本報告では、検波の演算規模と受信品質特性に着目し、両者を両立する検波方法として、逆行列演算により得られた各チャネルのベースバンド信号を用いて、尤度の高いビットを部分的に決定し、削減された候補信号点のブランチメトリックを求め、尤度検波を行い、すべてのビットを決定する方法(LD-DPB方法)に着目し、部分ビット決定の簡略化を図ったときの、受信品質と16QAMの信号点配置の関係について議論を行う.検討の結果、最も受信品質のよい16QAMの信号点配置は最小ユークリッド距離が最大の16QAMでないことを示す.また、最も受信品質のよい16QAMの信号点配置とすることで、最小ユークリッド距離が最大の16QAMのときの最大送信電力対平均送信電力比(PAPR)よりPAPRを削減することができることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-02-23