水熱合成PZT薄膜振動子の高振幅動作特性

概要

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これまでにPZT薄膜の生成プロセスに関する多くの論文が発表されているが, 未だそれらの薄膜を用いて作成されてトランスデューサの高振幅特性に関しては発表がない。ここでは, 水熱法により作成したPZT膜を用いたトランスデューサを, 共振周波数で大振幅動作させたときの特性について検討した。その結果水熱法により作成したPZT膜は振動特性の線形性と最大振動速度に関して優れた特性を有していることを示した。バルク材では共振周波数付近で非線形な周波数応答を示すが, 薄膜を用いた振動子では大振幅動作時に於いても優れた線形特性を示した。縦振動子の振動特性を測定したところ, 38μmの膜厚に145V_<p-p>の駆動電圧で最大振動速度2.2m/secを得た。この値はハイパワーのアプリケーション用バルク材料の2倍以上であった。また, 水熱合成前の基板洗浄プロセスを種々変えて素子を試作したところ, これまでより振動特性の良い振動子を作製することができた。
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-05-08