Undo機能をもつグラフィカル履歴ブラウザ設計と視覚的探索分析

概要

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現在の対話システムは,エラーから復帰させる様々なツールをユーザに提供している.例えば,多くの直接操作型のグラフィカルインタフェースではユーザが自分の間違った操作をもとに戻すUndo/Redoツールをもっている.しかし,それらは簡単な機構であったりユーザが望むコマンドや状態を探すのに困難なテキストリストで表されたコマンド履歴を提供するのみである.本論文では,選択的にUndoを容易かつ有効に利用するためのインタフェースとして,グラフィカル履歴ブラウザの設計と実装及び履歴ブラウザを利用する視覚的探索実験と分析について述べる.履歴ブラウザは,(1)図形オブジェクトごとの操作コマンドをグループ化し(2)作業画面のスナップショットからなるグラフィカル履歴をフリップコミックで提供する.コマンドのグループ化の有効性を検証するためにグループ化しない従来の手法と比較実験を行った.その結果,課題遂行時間と被験者の主観的評価から実験課題においてコマンドのグループ化の有効性を示すことができた.更に,履歴ブラウザの特徴と履歴探索時のユーザの振舞いを調べるために,履歴ブラウザと2枚の図を並列に表示する2種類の履歴表示方法について,2図間の違いを視覚的に探索する課題について実験を行った.課題遂行時間,エラー,被験者の視線データの分析結果は,「履歴ブラウザのフリップ機能を利用することによってユーザが特定の刺激図に対して素早く正確に違いを探す」ことを示している.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-07-25

Undo機能をもつグラフィカル履歴ブラウザ設計と視覚的探索分析

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