欠陥検出率向上のための一論理故障モデルの提案 (テストと設計検証論文特集)

概要

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本論文では, LSIの物理的欠陥(defect)の検出能力の向上を目的とした一論理故障モデルを提案する. まずはじめに, 単一縮退故障(Single Stuck-At Fault)モデルに比べ, 同程度の故障数で, かつ, より多くの欠陥を検出するテストパターン集合を生成するための故障モデル, ハミング距離1単一ゲート論理故障(SGLFH1:Single Gate Logical Fault with Hamming distance 1)モデルを提案し, その故障モデルの性質とその故障モデルに基づいて生成したテストパターン集合の有効性を議論する. 次に, 欠陥検出能力の向上を目的として従来提案されている単一縮退故障の多重検出テストパターン集合は, SGLFH1故障を十分には検出しないことを示す. 更に, 物理的欠陥の代用故障(surrogate fault [1], [2])に対するSGLFH1テストパターン集合の故障検出率と, 単一縮退故障の多重検出テストパターン集合の同故障検出率を比較することにより, 提案故障モデルの有効性を示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-07-25