特異値分解に基づく可変非整数遅延フィルタの設計と新しい実現構造(ネットワークプロセッサ,通信のための信号処理,及び一般)

概要

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我々は可変非整数位相遅延ディジタルフィルタの設計仕様を特異値分解を用いて偶対称ベクトル、または奇対称ベクトルの外債に分解できることを証明した。よって、可変非整数位相遅延ディジタルフィルタの設計問題は零位相、またはπ/2-位相定常フィルタの設計問題と実係数偶対称、または実係数奇対称多項式の最小自乗近似問題に単純化させることができる。これまで様々な設計法が提案されてきたが、その中で重み付き最小自乗法による設計結果が最も良いとされている。本論文では、我々は設計例を用いて特異値分解に基づく設計法は少ないパラメータで高い設計精度を得ることができ、現時点では最も優れている設計法であることを実証する。また、本論文では、設計した可変非整数遅延フィルタの新しい実現法として、奇偶構造(even-odd structure)と並列構造(parallel structure)を提案し、従来のFarrow構造(Farrow structure)より実現コストと高速信号処理の面で優れていることを示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-03-09