総水銀定量のためのコバルト(III)による水試料の前処理
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概要
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総水銀の定量のためのコバルト(III)を用いた前処理法を検討した.コバルト(III)溶液は硫酸コバルト(II)溶液の電解酸化によって調製した.試料溶液10mlに0.1Mコバルト(III)溶液5mlを添加し, 25℃で30秒間放置した.その後, 過剰のコバルト(III)をコバルト(II)にするために塩酸ヒドロキシルアミンを添加した.これらの操作の後, 還元気化原子蛍光法で溶液中の水銀を定量した.グルース, グリセロール, システインは100mg^<-1>, 奥化物イオンはIg1^<-1>, 又塩化物イオンは30g1^<-1>の共存でこの試料前処理及び水銀の定量を妨害しないが, ヨウ化物イオンは水銀の定量を妨害し, その共存許容濃度は3mg1^<-1>である.この前処理法を廃水及び海水中への水銀の添加回収試験に適用し, 良い結果を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1990-05-05
著者
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