希薄水銀(II)溶液中の水銀の減少
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概要
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水銀-203でラベルした水銀(II)溶液を水酸化ナトリウムでアルカリ性にすると放射能強度の減少が起こる.これは揮散によるものであり,揮散は水酸化ナトリウムを加えることにより増大し,ヨウ素,シアンなどのイオンの添加,または酸化剤の添加によって抑制される.揮散した水銀-203は酸性の過マンガン酸カリウム溶液で捕集されるが,EDTA溶液では捕集されないことなどから,揮散したものは原子状の水銀であろうと考えられる.そして暗所において水銀(II)-203の減少する原因の一つとして次のように推論する.すなわち,水銀(II)-203が水銀電解法によって製造された水酸化ナトリウム中に含まれる水銀(0)によって水銀(I)となり,この水銀(I)が原子価不均等化反応によって水銀(II)と水銀(0)とになるが,この水銀(0)が揮散しやすく,したがって溶液の放射能強度が減少する.
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