データ点で接続しない円弧スプライン補間曲線
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概要
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円弧補間はG^1連続にすぎないけれども数値制御機械ヘポストプロセス抜きで直接入力して利用できるために古くから広く利用されてきた. 特に1スパンを接線連続な2つの円弧で張る双円弧補間は柔軟性も高いために二十年前から研究が始まり1), 多くの論文が出版されて現在も依然として研究されている2). 滑らかな曲線を得るために曲率2乗積分(歪みエネルギー)最小化のための局所的手続きによるものが多い. 局所座標系の導入をはじめ随所に独特の工夫がなされていて発見的である上, 通過点配置に依存する繁雑な分類に基づいていたりと, 個別的な議論が多くて一般的に論じられていないために全体像を把握することが難しい. また, 補間曲線を定めるためのデータ点は必然性をもって選ばれたというよりも仮に選ばれたものも少なくないと考えられる. しかし, 通常のパラメトリック表現のスプラインでは一般にこのデータ点をセグメントの接続点にするし, この拘束をはずすして節点を変数化して自動決定することは, 曲線式の各座標成分(x, y, z)を同一のパラメータで全く独立に表現しているために困難な問題を生ずる. 一方, 円弧補間ではこの拘束を簡単にはずすことができる. ただ, 自由度と拘束条件の間のすっきりした把握がなされていないのと, 非線形のチョッとした計算が必要になって, 増大する自由度を手軽に制御しきれないためかあまり研究されてこなかった3),2). そこで本研究では一般的な立場から円弧補間問題にアプローチして自由度と拘束条件の関係を具体的に整理して示すと共に, 節点(差分)を(未知数として)「エネルギー」ミニマム条件から決めることで曲線の滑らかさと表現力を向上させることができることを示す. これは単凹孤, 双円弧補間で比較的容易に実現することができる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-09-24
著者
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