パリティパケットを用いたマルチメディア通信の信頼性の向上について

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マルチメディア通信においては, 時間的制約(デッドライン)があるため, 一般の用いられている再送による方法を用いて通信の信頼性を向上させることができない。そのため, 本研究においてはパケットレベルで通信に冗長性を持たせることにより信頼性を向上させること目指している。再送を用いないでパケットを冗長して転送する方法は, 到達できないパゲットが発生することになる。そのようなパケットは, 再送によって到達できたとしても, マルチメディア通信のようにデッドラインを持つ場合, 役に立たなくなる。パケットを冗長して転送することにより, 一部のパケットが欠損しても他のパケットで復元できる場合がある。例えば, パケットを2重に転送した場合, 両方のパケットが同時に欠損しない限り, そのパケットを受け取ることができる。我々は, パケットを2重化して転送することが, 一般のネットワークにおいても有効であることを確かめている。しかし, 2重化を行うことは通信量が2倍になるため, 一般のネットワークに用いることは困難である。そこで, 本稿では, パケットを2重化するのではなく, RAIDディスクに用いられているように, パケットをグループ化しそれにパリティパケットを付加することにより信頼性を向上させることを提案する。この方式は, パケットを2重化する方式と比較して, 信頼性は落ちるがデータ転送量を減少できる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-09-24

パリティパケットを用いたマルチメディア通信の信頼性の向上について

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