概念を獲得する機能メモリ : ハード化を考慮した知識ベース管理方式

概要

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データベースの開発においては,データの検索効率を考慮した構造設計と最適なデータの配置および格納が特に重要な問題とされる。これらの問題に対処するためには,データ構造の解析によって,データベース構造の自動的な確定と自動的なデータ抽出後の保存とを優先的に検討していかなければならない。現在,コンピュータやワープロの普及によって,電子化されたテキストが非常に多く存在し,また生産されている。そこで我々は,これらの既存の電子化文書を利用して,そのテキスト中に含まれる様々な情報を抽出し,データベース化する方略について検討している。大量のテキストからの高速な情報収集(知識獲得)では,自然言語処理的な解析を極力排除し,単純な文字列パターンのみを用いて全プロセスを遂行しなければならない。ある情報表現と密接に関連する典型的な文字列パターンのうち,データベースの構築に適する構造としては,テキストに現れた用語の説明や定義,内容の分類,全体の要約,注意・禁止事項などが考えられる。これらのパターンは電子化された既存のテキストにも多く含まれている。よって,そのような文をテキストの中から抽出し,パターンマッチングを行なって,検索可能なデータ構造を作ることができれば,データベース開発に役立つはずである。さらに近年,機能メモリが注目されている。機能メモリでは,ハードウェアレベルでデータベース処理を実現できる可能性があり,先の高速な情報収集方略(アルゴリズム)の場合にも,機能メモリとしての実現可能性が存在する。本稿では,上記の機能メモリの開発に向けた,テキストからの概念獲得の手法について報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-09-28

概念を獲得する機能メモリ : ハード化を考慮した知識ベース管理方式

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