文脈理解の対話検証系について

概要

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文提示による人間とシステムとのコミュニケーション・プロセスでは、システムが理解した文脈の検証が問題となる。一般には、話し手と聞き手とを設定した対話環境の構築により、これがなされる場合が多い。具体的には、理解された文脈構造に基づく質問応答により、システム側がその文脈構造、または既存知識ベースから応答文生成に必要な情報を抽出できる場合、最初の提示文は理解されたと見なされる。しかし、提示文の理解に必要とされる知識は、質問文の理解の際にも当然要求されるので、当該の文脈構造検証は更に多くの問題を提起すると言える。特に、以下のような対話検証による理解度への影響を考慮することが重要であると思われる。1.提示文と質問文との表象レベルの相違による影響2.質問応答プロセスにおけるテーマ推移による影響3.文脈理解の為の推論と問題解決の為の推論の混同による影響4.対話履歴と初期文脈構造の依存関係による影響そこで本稿では、背景知識を用いて即時学習を行う文脈理解の対話検証系について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16