共起パターンと名詞意味素性のテキストからの抽出

概要

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現在、自然言語による文書の電子化が、盛んに行われているが、一方では自然言語の解析・生成に必要となる解析用辞書の構築を、効率よく行う方法が問題となっている。特に自然言語の解析には、動詞の共起パターンと、格を決定するための名詞の意味素性に関する知識の存在が有用であることが知られている。しかしながら、人間の手でそれらを構築しようとする試みは、その量が膨大であるために、いまだ実用に至っていない。そこで今回、共起パターン、および未知名詞の意味素性をテキストから抽出する方式を提案する。本方式ではテキストを解析し、未知名詞が無い場合には格助詞と名詞の意味素性を用いて共起パターンを抽出し、未知名詞が入っている場合にはその格を検出し、共起パターンを用いてその名詞に対して意味素性の付加を行う。このような方式をとることにより、意味素性と共起パターンの両方を相補的に獲得することができ、知識の不備による解析の失敗を減少させることができると考えられる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16