入れ子型トランザクションの並行実行によるデッドロック解除法

概要

論文の詳細を見る
情報システムが分散化される一方で、CAD等の応用では、複数のオブジェクトを操作するトランザンクション応用が重要になってきている。分散型システムは、通信網によって結合された複数のオブジェクトから成り立っている。オブジェクトは、抽象データ型であり、データ構造とデータ構造を操作するための演算を提供する。トランザクションは、複数のオブジェクトの演算から成り立っている。各オブジェクトの演算を呼び出すことができる。このようなトランザクションを入れ子型トランザクションと呼ぶ。オブジェクトrの演算aがオブジェクトpの演算bとオブジェクトqの演算cを呼び出すことを仮定する。もし、aがbとcを独立に呼び出すことができるなら、bとcは、並行に実行することができる。トランザクションの同期機構にロック機構が用いられるとデッドロックが発生する。本論文では、入れ子型トランザクションを並行実行した場合に起こるデッドロック問題について考える。また、デッドロック解除に必要な演算を補償演算を用いて部分的にアボートする方法を示す。2章では、システムモデルについて述べる。3章では、入れ子型トランザクションを定義する。4章では、並行実行によるデッドロックについて考察する。5章では、補償演算によるデッドロック解除法について述べる。6章では、補償演算のデッドロックについて述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-02-24

入れ子型トランザクションの並行実行によるデッドロック解除法

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク