複合オブジェクト検索における効率的な射影演算
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概要
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CADデータベースなどの分野では,オブジェクト指向データベースモデルが有効であることが指摘されている.多くの設計対象は,オブジェクトによりうまくモデル化できる.CADデータベースでは,複雑に参照しあう複合オブジェクトを比較的大きな単位で主記憶バッファに取り込み,主記憶上でオブジェクトの参照の連鎖を迪る,すなわち巡航が最も基本的な検索の1つである.本稿では,オブジェクトの集合であるクラスと,クラス問の参照の集合であるリンクからなるデータベースにおいて,クラスとリンクの一部分を取り出す操作,すなわち複合オブジェクトと射影について,考察する.関係データベースでの射影では,重複して生成された組を除く必要があるが,この操作は一般に高価である.ところがオブジェクト指向データベースでは,リンクの接続状態および巡航の適用順序を考慮することにより,不要なオブジェクトの生成を防ぎ,効率的に処理できることを示す.文献では非正規関係での射影を検討しているが,本稿ではその手法を複合オブジェクトに適用している.値指向の非正規関係の異なり,複合オブジェクトでは各オブジェクトが識別子(OID)を持つ.そのための設問結果におけるOIDの取り扱いにより,質問結果にいくつかの異なる解釈を与えることができるが,それを3節で議論する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
-
岩井原 瑞穂
九州大学 大学院システム情報科学研究科 情報工学専攻
-
岩井原 瑞穂
九州大学大学院総合理工学研究科
-
牧之内 顕文
九州大学 情報工学科
-
牧之内 顕文
Graduate School Of Information Science And Electrical Engineering Department Of Intelligent Systems
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