連続メディア処理向きマイクロカーネルの開発(2) : サイクリック・スケジューラの設計と実装

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近年、VOD(Video On Demand)やマルチメディアCSCW(Computer Supported Cooperative Work)をはじめとする、連続メディア処理(動画、音声などの連続メディアデータの圧縮・伸長や入出力処理)を行なうアプリケーションが、実用化に向けて急速な展開を見せている。連続メディア処理は、各メディアが持っている時間的制約を守りながら処理を進める必要がある。例えば、動画データを画面に表示する場合、1/30秒以内にl画面分の動画データをフレーム・バッファに書き出さねばならない。しかし、既存の汎用OSの多くは、ラウンドロビン・スケジューリングやFIFO順の資源割り当てを行なう。そのため、連続メディア処理を実行中に他スレッドにCPUを奪われるなど、処理の途中で予測不能な資源待ちが発生する可能性があり、上記時間的制約を保証できない。我々は、上記アプリケーションの実行に適した連続メディア処理向きマイクロカーネルHiTactixを開発している。HiTactixは、資源競合による予測不能な待ちを完全に排除し、上記問題を解消している。本稿では, HiTactixが提供する連続メディア処理向きスケジューリング機能(サイクリック・スケジューリング)の概要を示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-09-04

連続メディア処理向きマイクロカーネルの開発(2) : サイクリック・スケジューラの設計と実装

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